日本文化を教えたくて子どもに選んだ絵本5選
日本の文化を教えてあげるための絵本
日本の文化を絵本で教えること、とても大事にしています。図鑑や資料よりも、絵本で見せてあげると自然に雰囲気を感じ取ることができます。海外暮らしの子供達には特に重宝しますが、日本で育つ子たちも昭和の暮らしを教えるのにぴったりです。
今回は、かなり厳選した私が好きな日本の文化を教えるための本をご紹介します。
「きょうのごはん」
古き良き食卓の風景が楽しめる絵本
「秋刀魚にお味噌汁とご飯」の表紙に一目惚れして購入した「きょうのごはん」。
お料理が美味しそうに表現されて、色使いも大胆で子供にもわかりやすい温かみがあります。日本の食卓の雰囲気がとても伝わります。お隣のお家は?お向かいのお家は?とどんどん展開していくので、昭和らしいインテリアや小物、家族構成が見れるのも好きなところ。ご飯だけではなく、家族の目線や描かれている動きを見ながらお話ししてあげています。
お父ちゃんのタンクトップ一枚の姿、お兄ちゃんがコロッケを放り込む姿に、少し怖い顔をしてたしなめてそうなお母さん。それを面白がる弟。
商店街で材料を買うところや、今はもうあまり見ない台所の風景や居間のタンスもじっくりと見入ってしまいます。子供たちにも、古き良き日本の家庭を知ってもらうための一冊。
「とてもおおきなサンマのひらき」
コメディタッチで子供が笑う
「うどんのうーやん」が人気の岡田よしたかさんの絵本。同じく関西弁で展開されています。正統派な文化紹介の絵本ではなく、ありえないくらい大きなさんまのひらきやたい焼きが吹っ飛んでいくのに子供は大笑いします。男の子にもオススメ。
巨大な秋刀魚の開きを担いでいるこの「おっちゃん」がツッコンだり、笑いが関西の感覚の本なのかな?関西の方に読んでもらいた〜いって思うくらい。
スルメイカも、私たちのお父さん世代はよく食べていた気がします。今ももちろん食べるとは思いますが、子供達には私たちのように馴染み深いものなのかなぁ。
最後もボケでおしまいの本です。
「チンチンでんしゃのはしるまち」
小学生の男女も楽しめる長く読める絵本
とにかく細かくか描かれた「チンチン電車のはしるまち」をじっくり見入ってしまう絵本。かがくのとも傑作集の一冊で、1992年に発行された歴史のある本です。
チンチン電車がただ走る絵本ではなく、街に住む人や、他の街からきた人のやりとりが楽しめます。それでいて、しっかりとチンチン電車の走る仕組みが詳しく描かれているので小学生でも楽しめる絵本です。
幼児はただこの風景を見ているだけでも楽しい。小学生になったら今度は内容を、と長く置いておける絵本です。
日本の風景を感じ取れるのは、こういう細かく描かれた本ですね。
「フェリーターミナルのいちにち」
見ているだけで船旅に行ったような気持ちに
「チンチンでんしゃのはしるまち」と同じ大きさの、かがくの友の絵本です。こちらも絵がとても細かく描かれていて、何と言っても色使いが鮮やかで素敵です。
フェリーがターミナルに到着してから、賑やかな売店の様子などフェリーでの旅も良いなと思える一冊です。私も大学時代、大分県の別府市に住んでいたのですが、近くに愛媛と別府を結ぶフェリーが到着するターミナルがありました。
ボーっという船の汽笛も聞こえたり、ターミナルにはお土産屋さんや飲食店があり、フェリーに乗らなくてもよく遊びに行ったのを思い出しました。
貨物や大型トラックを船から下ろす様子も描かれていたり、一冊にフェリーターミナルのいちにちの様子がたくさん詰まっています。
女の子も男の子も楽しめる絵本です。
「道ばたの四季」
これは本当に一家に一冊置いておきたい傑作
娘がお散歩中に「このお花何?」と花や草の名前を聞いてくることがとても多くなった時に、まずは植物図鑑を購入しました。それはただの図鑑なので、名前が覚えられることは覚えられるのですが、実家に私が小さい頃からあった「道端の四季」なら娘が楽しめるのではないか、とずっと考えていました。
前回の帰国でふっと差し出したら、案の定大喜び!「ママ!これ香港に持って帰っていい!?」と目を輝かせ毎日見ていました。もちろん良いわよ!そのつもりだった、と赤茶けたこの古い本を持ち帰って来ました。
日本の道端の草木、生き物の風景ですよね。小学生の頃の登下校でよく見た四季の風景そのものです。「雑草」と一括りにしていた草花を、娘が「可愛い」と愛でていたのがあまりにも微笑ましくて、私も大人になってから随分一緒に名前を覚えました。
ちなみに香港の亜熱帯植物の図鑑はなかなかいいものが見つからず、Googleレンズのアプリでパシャっ!と検索をしています。
このアプリ、ほんっとすっごい楽しい。お散歩中に娘に聞かれたら一緒に調べて、すぐ覚えています。植物博士になれちゃいますよ。
私が生まれる前から出版されているのですね〜。
今回は5冊紹介してみました。
絵本は私も大好きで、選ぶのもいつも楽しいです。
是非ご参考にされてみてください。
マリー