香港から日本への完全帰国を決めたのは突発的ではない。
海外生活は中国を入れると10年が過ぎた。
中国にいた3年間は本当に修行の身で、毎日日本に帰りたかった。
毎日泣いた。
酒も覚えた。
飲まないとやってられなくて。
でも、ここで帰れば私の海外進出は失敗に終わると思ったから、歯を食いしばった。
そんな並大抵の覚悟ではないのよ。
たぶんそれで癌にもなったのかな?笑
まぁそれは良しとして。
私と香港
の記事でも書いたが、
私は香港が好き過ぎて心のカケラを色んなところに置いてきていた。
絶対帰ってくるために、香港の写真は撮らないとも昔決めていた。
香港、香港、香港、香港、
まさに日本にいようが、フランスへ旅行をしていようが香港に心があった。
香港に来てから、いたるところにある心のカケラを集めた。
自分の中に戻した。
そして二度と落とさないようにとも気をつけた。
自分が自分であるためにね。
テレサテンの「香港」を好んで聴いた。
星屑を地上に撒いた
この街のどこかに
思い出も悲しみさえも
いまは眠っている
飲みながら最近でもよく歌った。
浸った。
体の芯がゾクゾクするくらい共感した。
でも、いまはわかる。
長い恋が終わるように。
香港をとても落ち着いて見れている自分がいる。
俯瞰して見ている。
香港は私の夢であり現実だったから、もう言葉では言い表せないし、私と香港だけの秘密があるんだよ、みたいな本当に恋のようなものだから誰にも理解して欲しくない。わかって欲しくないんだけど、
それはそれは熱い恋が終わるように静かに幕を閉じる感じがする。
20年も一途だったんだから。
そろそろいいんじゃない?
香港を決して嫌いになったわけじゃない。
見放すとか見放したとか、絶望したとか全て当てはまらない。
ただ、私にとっての大恋愛だった香港を離れることは
それだけオワリを感じてはじめて納得できるものだ。
オワリはネガティブなイメージでもない。
ただ、私の心がとても落ち着いて燃え上がらなくなった感じ。
もえあがらないというとまたマイナスに聞こえるけどさ
違うんだ。